長崎市の中心地にあり、観光スポットとしても知られる「長崎新地中華街」。中国ゆかりの飲食店や雑貨店が軒を連ねる街並みも情緒的で写真映え抜群です。長崎ちゃんぽんなどの名物グルメも食べられるので、ぜひ足を運んでみてくださいね。毎年恒例の「長崎ランタンフェスティバル」についても紹介します。
長崎新地中華街とは
横浜中華街、神戸の中華街(南京町)と並ぶ「長崎新地中華街」は、全国有数の中華街です。長崎は江戸時代中期、中国からの貿易品を置く倉庫があった場所だったそうで、新しくできた場所という意味を持つ「新地」と名づけられました。
場所はJR長崎駅から長崎電気軌道(路面電車)に乗って8分、「新地中華街電停」から徒歩3分。長崎市内中心にあり、他の観光スポットと合わせて巡るにも便利です。
東西南北、約250m四方の十字路には、中華料理店や中国雑貨店、菓子店など約40店舗が軒を連ねています。長崎名物のちゃんぽんや皿うどんの名店をはじめ、肉まんといった点心、長崎ならではのハトシ、よりよりといった、多彩なグルメが満載。ちょっとした中国旅行気分を味わえますよ。
長崎新地中華街のおすすめグルメ
「台湾料理 老李 長崎中華街 総本店」のちゃんぽん
生からすみ入りで味の変化が楽しめる
約40年の歴史がある「台湾料理 老李」。2024年9月現在、長崎市内と東京に全7店舗を構えています。名物は「元祖 生からすみちゃんぽん」です。ちゃんぽんは、長崎県オリジナル品種のちゃんぽん専用小麦「長崎ちゃん麦」を使用しています。唐あく(かん水の一種)の入ったコシのある麺に、鶏ガラ100%のパイタンスープと、本場長崎の味。具材から出る旨みが麺に吸収され、ふっくらもちもちの食感となっています。
からすみは乾燥タイプではなく、生を使っているのがポイントで、スープに溶け込むとさらに濃厚な味わいに変化します。
さらに店自慢の「肉汁水餃子」はブランド豚の長崎芳寿豚、火山灰土壌で育った島原半島の生姜と玉ねぎを使用。2度練りするぷりぷりの皮に包まれた具は肉汁たっぷりで、ジューシーです。
長崎県長崎市新地町12-7 錦昌号ビル2階
11時30分〜15時(LO14時30分)、17時〜22時(LO21時30分)
なし
新地中華街電停より徒歩5分
「台湾料理 老李 長崎中華街 総本店」の詳細はこちら
「王鶴」のちゃんぽん
3代に渡り受け継がれる逸品の数々
広東料理をベースにした中国料理店「王鶴(おうつる)」。王道からオリジナルまで、メニューは種類豊富です。
中でもファンが多いのが、看板メニューの「八宝海鮮ちゃんぽん」と「八宝海鮮皿うどん」(2800円)。カニ、エビ、肉団子をはじめ、約10種の大きな具材が皿を埋め尽くしています。
もう1品注文するなら「春巻き(王鶴特製)」がおすすめです。昔ながらの手作り生地で巻いたもので、先代から引き継がれる特製の春巻きです。
「会楽園」の皿うどん
鶏ガラ70%、豚骨30%、黄金比率の絶品スープ
創業は1927年。福建省出身の先代が開いた中国料理店です。定評のあるちゃんぽんや皿うどんは、鶏ガラにコクを出すため豚骨をブレンドしたスープで、黄金比率は試行錯誤の末に誕生したそうです。
ちくわ、豚肉、イカ、アサリ(冬はカキ)、など具沢山。2種類の麺は、生麺から仕上げる揚げたてパリパリの細麺と、具材の旨みを吸ったもっちりの太麺です。それぞれに、とろとろで甘口のあんがたっぷりです。
細麺と太麺、甲乙つけがたいため、2人以上で行くことをおすすめします。
「中国名菜京華園」のニラパンメン
知る人ぞ知る、長崎の隠れた名物グルメ
北門を入ったところにある「京華園」は、極彩色の外観が目立つ本格中国料理店です。常連さんの多くが注文するというのが「ニラパンメン」。ニラは想像つきますが、パンなんでしょうか?麺なんでしょうか?
見た目は焼きそばのようで、具はチャーシュー、もやし、ニラととてもシンプル。どこを探してもパンは入っておらず、パンというのは、中国語で「和える」という意味だそうです。麺はちゃんぽんの生麺で、コシが強いのが特徴です。鍋で茹でたら、具材と一緒に炒め、ちゃんぽんスープを注ぎます。スープがなくなるまで炒め、最後に刻んだハナニラをたっぷり乗せたら完成です。汁なしちゃんぽんのような感じで、深みのある味がクセになりますよ。
長崎県長崎市新地町9-7
11時〜15時(LO14時30分)、17時〜20時30分(LO19時30分)【土の夜のみ】17時〜20時50分(LO 19時50分)
不定
新地中華街電停より徒歩3分
「中国名菜京華園」の詳細はこちら
「茶房 泰安洋行」の点心・中国茶
点心と中華粥、お茶を一度に楽しめる
中国雑貨を扱う「泰安洋行」が手がける茶房です。中国茶器で味わえる中国茶のほか、お茶に合うランチ、デザートを楽しめます。
ランチメニューでおすすめなのが「中国粥セット」。日によって変わる粥と点心5品、蒸し野菜、ミニデザート、ブレンド茶付きです。蒸し野菜は、鉄観音茶で蒸しているため、お茶の香りと野菜の旨みを同時に楽しめます。
中国家具を配したシックな店内で、ゆったりとした時間を過ごすことができますよ。
長崎新地中華街のおすすめお土産
「福建 新地店」のよりより
手作りの中華菓子が豊富に揃う
長崎で創業しておよそ60年。自社製造の中華菓子、麺類、点心をメインに、本場中華の食材も取り扱う店です。
菓子職人が作る中華菓子の中でも、看板商品となるのが「よりより・唐人巻」。中国ではマファールと呼ばれています。その昔、長崎に伝来した際、「唐人巻」と名付けられ、らせん状の形状から“よりより”という名前で親しまれています。
大豆油で揚げた、小麦粉の旨みが引き立つまろやかな甘さのお菓子です。かたい食感が特徴なのですが、食べやすいようにと、かたさレベルがハード、程よいかたさ、ソフトと3段階に分かれています。試食もあるので、好みのかたさを選んでくださいね。
「泰安洋行」のかすてらラスク
キュートな中国雑貨から長崎土産まで揃う
中国雑貨をはじめ、食材、衣類、アクセサリーといった中国土産からカステラなどの長崎土産までが豊富に並ぶ店。
オリジナル菓子として注目なのが「長崎カステララスク」です。味はプレーン・抹茶・キャラメルの3種類。サクサクとした軽い口当たりに、カステラの甘さと、フレーバーが香ります。かわいいパッケージが目を引き、土産にも喜ばれそうです。
パンダが描かれたマグカップは長崎にちなんだイラストとなっています。
「双葉屋」のふるーつ大福
本物そっくりのかわいいフルーツ大福
1937年に創業した老舗和菓子店で、店の看板商品となっているのが「ふるーつ大福」。素材の持ち味を生かし、ひとつひとつ丁寧に仕上げた見た目がかわいらしい大福です。いちご、バナナ、あんず、りんご、梅、柿、びわなど、常時19種類。ガラスのショーケースに並ぶ様は壮観!
餅は羽二重餅でやわらかい食感。中に入る果物は、果肉がそのまま入っているフレッシュタイプやシロップ煮など、果物によって異なります。
長崎の特産でもあるびわや、市場にはあまり出回らない青桃(姫桃)は珍しいため、お目当てにしているファンも多いようです。
「三栄製麺」の中華麺
味にこだわった自家製麺
75年以上にわたり、地元に愛される製麺所です。主な商品は長崎ちゃんぽん麺と、長崎皿うどん。麺には、麺作りに欠かせないカンスイの一つ唐あく入りで、風味が豊かな味わいともちもちとした食感が特徴です。
「本生ちゃんぽん」の麺は生タイプ。茹でた後、炒めた野菜とミックスして使います。「生皿うどん」は自宅で麺を揚げるタイプのため、熱々パリパリ麺を楽しめます。揚げ皿うどんは、麺がすでに揚がっているので、上にあんをかけるだけと手軽。いずれも三栄製麺特製のスープ付きです。
「中国貿易公司」の中国雑貨
思わず手にとってしまう、愛らしい中国雑貨
パンダ、三国志、毛沢東にブルース・リー。店主が中国で直接買い付けてくるユニークなアイテムがズラリと並ぶ雑貨ショップです。日本にはない珍しいものや、おもしろアイテムに目を奪われます。ビーズ、刺繍をあしらったチャイナドレスやTシャツ、シューズといった、子ども服から大人用まで幅広く取り扱っています。
数ある商品の中で特に注目なのが「変面人形」。目にも止まらぬ速さで次々と仮面を変えていく中国の伝統芸能「変面ショー」の人形で、後ろにあるボタンを押すと仮面が変化します。
また、パンダのアイテムも豊富で、おすすめは「パンダカチューシャ」。笹の色をしたヘアバンドに、パンダがかじりついていて、インパクト大です。
長崎県長崎市新地町10-14
10時〜19時
なし
新地中華街電停より徒歩3分
長崎新地中華街のイベント
中秋節(例年9月)
毎年恒例、秋のお祭り
中秋節は、春節、端午節とともに中国の三大節句の一つと言われている秋のお祭りです。日本では中秋の名月に行う「お月見」のことです。
長崎新地中華街では、この中秋節に合わせ、ランタンを灯すイベントを開催。およそ1000個ものランタンが中華街の頭上を埋め尽くし、明かりが灯ると幻想的な空間となります。(※2024年度はランタンの装飾なし)一部の店舗では、中秋限定メニューが登場します。
長崎県長崎市長崎新地中華街・湊公園
新地中華街電停より徒歩3分
長崎ランタンフェスティバル(例年2月)
冬の一大風物詩。街全体が極彩色に染まる
色鮮やかなランタンが彩る、長崎の冬の一大イベント「ランタンフェスティバル」。春節に合わせて開催され、約1万5000個にも及ぶランタンや大型オブジェが、長崎新地中華街、湊公園をメインに、市内各所を幻想的に染め上げます。
メイン会場となっている中華街と湊公園には、干支をモチーフにしたメインオブジェなど、大型のオブジェが並んでいて、圧巻の迫力です。アクロバティックな龍踊りなど、期間中は毎日イベントも開催されています。
中華街の店舗は、ランタンフェスティバル期間中は営業時間を延長し、夜遅くまで楽しめるうえ、イベント限定メニューも登場する予定です。
2025年の開催期間は1月29日(水)〜2月12日(水)です。
まとめ
長崎を代表する観光地・長崎新地中華街。異国文化を感じながら、食べ歩きやお土産探しを堪能してくださいね。
※この記事は2024年9月18日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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じゃらん編集部
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